みなさん、不動産会社にだまされちゃだめです!
情報に踊らされる、情報弱者にはならないでくださいね!
コラムを読む人生の中にはトントン拍子でいろんなことが決まっていくことがあります。一度リズムに乗ると、あっという間にいろんなことが決まっていきます。住まい探しでも実際にそんなことが起きました。でも住まい探しがテンポ良く進んだ裏には、もちろんそれなりに葛藤があったのでした。
ご夫婦にとってお互いの快適な距離感とコミュニケーションの取りやすさが両立するよう、納得するまで何度もプランを修正して、この間取りにたどり着いた。
もともとはお二人が一緒に暮らしたことがきっかけになりました。同棲をはじめると、自然と結婚についても意識するようになります。そうなると気になるのが住まいの話。がしかし、当初旦那さんのほうは住まい探しは消極的だったそうです。
でも、奥さん(当時はまだお付き合い中・以下略)がいくつも登録していた不動産会社のメールマガジンで、赤い屋根のかわいい家を見つけてしまったことが始まり。どうしても中が見てみたくなり、内見の予約をし、嫌がる旦那さん(当時はまだ・・・以下略)を連れて向かったのでした。
築40年を超えた古い建物ではありましたが、前の住人の上品な暮らしが想像できました。ここをリビングにする?こっちに自転車を置いちゃう?なんて話をしていくうちに、消極的だった旦那さんに変化が訪れました。「ここは土間にしたいな」と。
そんな二人のロマンチックな会話とは裏腹に、不動産会社のスタッフはお金の話をはじめました。この営業トークに一抹の不安を覚えた二人は、そこから実際に住まい探しをお願いするのはどんな会社にするべきかリサーチを始めました。
Oさんご夫婦はスマサガのインタビュー動画で、クライアントがウソのない顔でリノベ体験を話しているのを観て「ここは大丈夫そうだな」と安心を覚えたという。
そんなリサーチを自分たちで進めるなかで出会ったのが、スマサガ不動産でした。これまでクライアントになった多くの方が思った印象と同じく、他の不動産会社とは全く違うホームページは、二人の目にも非常に印象的に映ったそうです。
興味を持った二人は、早速メールで問い合わせをしたのですが、まだ物件も購入する前から理想の間取りを書いた図を一緒に送ったそうで、それはスマサガ社内でも一時的に話題になったようでした。実際にはその後数度メールのやり取りをした後、不動産についてのセミナーやオープンハウスへも二人は参加し、自分たちの住まい探しに対する知見を増やしていきました。
オープンハウスに関しては、部屋のレイアウトなどを考えるうえで参考になる一方、用賀Y邸でのオープンハウスでは、シンプルすぎる住まいづくりと広い空間の構成をみて、不安感を覚えた時期もあったそう。しかし、それは悪い方に作用するのではなく、自分たちらしいリノベーションの住まいを作ろうという決意に通じるものへ昇華していったそうです。
実際の住まい探しの地域については、当時二人が同棲をしていた横浜ではなく、旦那さんの「多摩川を越えたくない」という希望もあり、都内で探すことになります。
住まいは最初から作り込みすぎず、あえて”余白”を残しておくからこそ、暮らしの中で自分らしさを追求することの楽しみが生まれる。
アクセス面などを考慮すると東急沿線がまずターゲットになり、ただ混雑具合なども加味すると東横線沿線ではなく、他の東急沿線エリアで探していました。奥さんがローカルな鉄道に魅力を感じていたこともあり、最終的には池上線沿線の住まいにたどり着きました。
二人は街の雰囲気や住みやすさを非常に重視していました。
例えば住まいのあるマンションの周辺は高低差がなくフラットな環境で、マンション自体も段差がなくスムーズに入ることが出来ます。街歩きが好きな二人、特に奥さんのほうは住む街に求めるポイントとして、焼き鳥屋・中華屋・銭湯を挙げており、この住まいは、それのどれもが近所にあるという理想的な場所でした。
住もうと思う街については、歴史から知ったほうが良いと知り、それを知った上でもう一度街へ遊びに行くなど、お金を掛けて変えられるところと、お金をいくら掛けても変えられない環境を強く意識していったのでした。
ご夫婦それぞれの寝室を設計したO邸。狭小で籠れることが気持ちいい旦那さんの寝室は、奥さんの寝室と開口部を通して隣り合わせ。そこから窓の陽も感じられる。
この住まいに決めた理由は、まずマンションの外観が可愛かったことを挙げてくれました。さらには北側の窓の佇まいが良かったそうです。東急沿線からも近いこともあり、その窓のなかを走る電車を見つけて嬉しくなったそうです。
東と北にしか窓がなく、一般的に言われている「南向き神話」もあり、明るさには小さな不安はあったけれど、この部屋自体についてはすぐに気に入ったそうです。そしてまだご結婚されていなかったこともあり、なんとこの住まいの購入をきっかけに、結婚することを決めたんだそうです。
結婚を機に住まい探し、みたいな展開は良く聞くような話ですが、住まい探しを機に結婚というケースはなかなか珍しいような気もします。
旦那さんと奥さんの身長差があるため、キッチンの天板はシンクとコンロで高さを変えている。スマサガの設計スタッフと使い勝手を検討、オリジナルで制作した。
住まいの構成については、旦那さんと奥さんの身長差が30cmほどあるので、そこの身長差をどう上手く克服して、それを設計に落とし込むのかは意識的に住まいの機能に盛り込まれました。
例えば洗面エリアは通常よりも高めに設置した鏡の高さだったり、キッチンも調理スペースのガスコンロがあるエリアは奥さんが鍋をふりやすくするために低く、洗い物をするシンクは旦那さんが腰が痛くならないように高さを出しました。背の高い旦那さんが出来るだけ頭をぶつけない高さを意識しているのもポイントです。
一方で旦那さんの要望は「真っ暗な寝るだけの部屋(一人用)」がほしいということ。旦那さんは音も光も少しでもあると寝られないという話を聴き、その点を考慮した静かな寝室が、少し印象的な趣を感じさせ住まいの中で存在感を放っています。
奥さんはその空間を最初は狭く閉ざされたイメージを持っていましたが、今では自分もそんな空間が欲しいと思うほど気に入っているんだそうです。
細かく空間を分けた間取りになっても、部屋のレイアウトの工夫と開口部の作り方次第で、風の通りも良く、光も奥まで差し込む住まいが設計できる。
リビング床には素足で歩いて暖かさを感じる桐材の無垢フローリングを採用。陽のあたる窓際にある収納付きのベンチも、床と同素材の桐で造作している。
実際に住んでいるクライアントの多くがおっしゃること、それは家が好きになり過ぎて、かなりインドアになってしまうということ。まさに仕事冥利に尽きるお言葉な気がします。
もちろん今回の事例もご多分に漏れず、家に気に入っているポイントが多く、家にいることが多くなったそうです。賃貸だったら絶対出てこない発想がたくさん出てきたことは、二人の満足度をとても上げているようです。
特に居心地の良い場所を聞いてみると、北側の窓を挙げてくれました。まわりに高い建物がなく、心配していた陽差しも暖かく入ってくるそう。逆光になることはないので、いつでも眩しくない景色がよく見えるそう。飛んでいる鳥と同じ目線にいることに驚いたり、夜に見える電車はさながら銀河鉄道のような雰囲気を醸し出すんだそう。
だいたいどこにいても居心地が良いということで、部屋にいるだけで、もはや何かやることがなくても、常に満たされている感じがあるそうです。ただし居心地が良いせいで、特に奥さんはどこででもウトウトしてしまうそうで、旦那さんから「運ぶのが大変だから、寝るなら自分の布団で寝てください」と注意されていました (笑)。
「実質1軒の内見で、居心地の良い住まいを見つけてしまった話し」大田区Oリノベーション(取材 2019/10/26)