みなさん、不動産会社にだまされちゃだめです!
情報に踊らされる、情報弱者にはならないでくださいね!
コラムを読む予算を掛ければ掛けるほどリノベーションが良くなるかと言えば、それは実際のところは分かりません。本当にリノベーションに大事なことは、そこに住む人がどんな家に住みたいか、そこに全てが関わってきます。その意味ではリノベーションは予算で決まる話ではないのです。限られた予算であっても創意工夫があれば、すごく居心地の良い空間に変わることが多くあります。
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マンション管理の状況や周辺環境、眺望など、変えられない部分を重視して物件を選んだAさんご夫婦。リノベーションで室内を変えられることは、イメージしていた。
中古物件を購入してリノベーションをするようなシチュエーションで良く聞かれる話に、親がそれに対して難色を示す”親ブロック”があります。親ブロックが起きると、本人たちがその物件を気に入っていても、契約まで行き着くことが出来ません。。
今回の事例の場合、そもそも親が新築の物件価値が下がることを熟知しており、中古物件を購入後、リノベーションすることを推奨していました。
そもそもクライアント自身も、新築のよくある内装の雰囲気があまり好きではありませんでした。不動産営業の物件を売り込むような姿勢にも以前から疑問を感じていたと言います。
それから本格的に物件探しをするにあたり、以前より友人がFacebookでいいね!をして気になっていたスマサガ不動産で物件探しを始めました。実際にスマサガ不動産の事例紹介ページを見た際、新宿牛込Wのリノベーション事例のDJブースやキッチンを兼ね備えた本棚が印象に残っていたそうです。
探し始めた当初は、二人ともローンの仕組みなども分からない状況で、日々知識をアップデートしながら、物件探しに奔走することになりました。
そもそも物件探しも、当初は現在居を構えている場所ではなく、当時住んでいた吉祥寺近辺から物件探しを行っていました。しかし、吉祥寺近辺だと想定よりも古くて狭い物件が多かったこともあり、徐々に探す範囲を増やし、両親が暮らすJR中央線沿線や東急田園都市沿線にまで範囲を拡げて探すようになりました。
物件探しをしていた期間は約8ヶ月あまりです。途中もう自分たちの希望に合う物件が見つからないんじゃないかと感じたときもあったそうですが、いったん条件を見直す期間を設けつつ、最終的に今の場所にたどり着くことが出来ました。
[今の住居を購入すると決めたポイント]
・富士山を望むことが出来る眺望
・マンション全体の雰囲気
・しっかりマンションが手入れをされている
・購入前に大規模修繕が実施されていた
・住んでいる人たちの落ち着きと、素敵なコミュニティの醸成
全てをひっくるめると、「箱の雰囲気が良い」ことに尽きる物件だったそうです。
窓側の壁を取り払うことで開放的なリビングに。元々床に貼ってあった複合フローリングが気に入ったものではなかったため、ラーチ合板を上貼りして空間を整えた。
予算の関係上、部分的なリノベーションを施すことになったこの部屋。購入した部屋はリノベーション済の部屋だったこともあり、二人の好みとは異なる内装でした。クリアで余計な虚飾のない空間が好みな二人は、限られた予算内で出来るだけ好みの空間に近づけられるような工夫を、スマサガ不動産の設計スタッフと模索していきました。
部分的なリノベーションで最も意識した場所は廊下とリビングで、よく視界に入るところを優先して自分たちの価値観に合う場所にチューニングをしていきました。
リビングの片隅の少し籠れるスペースに書斎をつくった。ここからの窓の眺めは最高で、陽だまりもあって気持ちがいい。
それ以外の場所は一見何の変哲もない空間に見えるところでも、小技を利かした設計を施すことによって、出来るだけ部屋に統一感を持たせることに成功しました。
例えば、なぜそこに茶色?みたいなキッチンの壁も同じようなタイルを配することで、統一感のあるデザインに見えるように整えました。
他にもさまざまな細かい調整をデザインという力で補うことにより、いわば部屋の空気感を調整していきました。
下地用の安価なラーチ合板をあえて仕上げに使って、床のキズを気にしない生活を。キズがひどくなったら貼り替えればいいし、上からフローリングを貼るのもいい。
この部屋に住む段階のなかで既に決めていたという猫との暮らし。本格的に部屋を設計している段取りのなか、雑種のオチョを引取り一緒に暮らしています。
猫が暮らすなかで床に引っかき傷が多数あるのですが、これさえも味になっているのが、この家の素敵さを象徴しているような気がします。もちろん最初は少し「えっ」と衝撃を受けたそうですが、究極張り替えて直せばいいやという柔軟な姿勢の心持ちで今はいらっしゃるようです。その割に床を除いてはあまり引っかき傷が見当たらないため、もしかすると違いの分かる猫なのかも知れません。
ダイニングキッチンとリビングは床の色で空間を仕分けている。白い床のダイニングはインナーテラスのように外とつながってリビングをより広く感じさせてくれる。
眺望も良いため、陽の光が多分に入るので、電気を点けなくても充分明るいリビング。そんなリビングのなかでも、リビングエリアの斜めに区切られた床の配置が好きだと語ってくれました。
他の事例紹介にある部屋同様に、すっきりと整理された印象のある今回の部屋ですが、部屋に住み始めてから数年後に非常に収まりの良い丸テーブルがリビングに配置されたり、これからも新たなインテリアの設置を計画されるなど、常に部屋のアップデートが行われているようです。
そして何よりも以前に比べて家で過ごす時間が多くなったことが、最大の変化だったようです。細かい工夫をうまく設計で散りばめたことにより、自分たちに合った雰囲気で空気感までリノベーションされた空間は、やはり一番居心地の良い場所に変わるのかも知れません。
大事なのは予算ではなく、どんな雰囲気の部屋を作りたいのか/住みたいのか、それが良き空間づくりのベースになるものであることを、この部屋は教えてくれています。
「部屋の空気感をリノベーションしたら、居心地のよい空間に変わった」池尻大橋Aリノベーション(取材 2019/9/8)