ところで、スマサガ不動産のWEBサイトを立ち上げたとき、周りの不動産会社からは、
結構バカにされた。
「ああ。このサイトじゃ、全然ダメだよ！だって、肝心の物件情報が載ってないじゃない？問い合わせなんかこないよ」と、ほぼ全ての業者がそう言ってきた。
つまり、彼らは、物件情報を見せることが、見込み顧客から問い合わせをとるための、
最も強力な方法と考えているんだ。
だから、不動産会社は例外なく、物件情報のことを、未公開物件と言ってみたり、宝石物件と言ってみたり、独自のルートで探したと言ってみたり、いかにも希少性の高い情報を持っているかのごとくふるまいますよね。
だけど、情報に希少性があることと、それが本当に良い情報かどうかは、ロジックに関連性が全くないことは、だれだってわかりますよね？
それに、本当に希少性があって、あなたにしか教えてない、本当の未公開情報かどうかなんて誰にもわかり得ない。
どちらにしても、そういう損得勘定みたいなものに反応して、
問い合わせをするお客さんなんて、僕たちには全然必要ないんですけども。
とにかく、物件情報を集客のネタにしているのは、普通の不動産会社は当然としても、
リノベーション会社も含めて、みんなそうだから、逆にびっくりする…
あと、僕たちがWEBサイトに物件情報を載せないのは、見ている人がそっちに意識を引っ張られて欲しくないからというのが一番の理由。
WEBサイトを隅から隅まで読んでもらえれば、僕たちの理念を理解してもらえるし、
そういうことが出会う前のお互いにとって、最も大切なことだと考えているから。
理念に共感してくれて、スマサガ不動産だから頼みたいって思う人をクライアントにしたい。そういう人なら、僕たちだって、しっかりリスペクトすることが出来る。
そして、大切なクライアントとしてリスペクトするからこそ、しっかりヒアリングして、本当に必要な条件は何かを引き出すことが出来るんだ。そういうコミュニケーションが取れるクライアントとなら、同じ目標に向かっていっしょに物件を吟味していける。
だから、当初に考えていたよりも、必ず満足度の高い答えにたどりつく。
つまり、人間関係が主で、物件情報が従なんだ。
逆に、物件情報が主になってしまうと、お互いによりおいしい情報を引き出すためだけの、空しい人間関係しかつくれなくなってしまう。
実際、そういう空しい関係性しかつくれないお客さんに、真剣に相談に乗れますか？
本当に良い情報が入ってきても、真っ先にお知らせしようと思いますか？
周りを見回してみても、物件情報だけを媒介にして成立している不動産業界とユーザーとの関係は、結局、情報を出す出さないの駆け引きばかりの敵対関係でしかないんです。
僕たちは、そういうクライアントとの関係性で仕事をしたくないんです。
つまり、真剣になれるクライアントとしかつきあいたくない。
クライアントと同じ地平に立って、同じ目標を共有する仲間関係を目指したい。
だから、情報ではなく、人間を媒介にすることを意識します。
そのほうが、絶対にお互いの人生トータルで良い結果を生むし。
相乗効果で成長していけるんですよね。
実際、スマサガ不動産を体験してくれたクライアントと話をするのはいつも楽しいし、
ホントに彼らからも勉強させてもらえてたりもする！
とにかく、僕は、業界の常識である、物件情報をWEBサイトに掲載するっていう鉄則を守らなくても、理念に共感する人がいれば、絶対に問い合わせがくると最初から信じていた。
最初にWEBサイトを立ち上げたときから、そこに全然不安はなかった。
だって、僕は、日本人っていうのは、感じる心を持っているし、感性のレベルが高いから、
関係性を磨いていけば、みんなで何でも出来るようになると信じているから。
そして、リリースしたら、やっぱり問い合わせは爆発した。
スマサガ不動産は、こうやって業界で常識と思われていることを、
ひっくり返していくのがすごく楽しい。
そして、2011年。
スマサガ不動産WEBサイト第二弾がリリース。
手作りWEBサイトから、しっかりデザインを作り込んだWEBサイトに進化。
一気にメジャー感が増し、TV、雑誌等のメディアからの取材も増え、問い合わせはさらに盛り上がりをみせる。
そして、2013年9月。
スマサガ不動産WEBサイト第三弾がリリース（それが今読んでいただいているこのサイト）。
さて、2018年5月。
いよいよ渋谷区神宮前に事務所を移転して、スタッフ体制も固まった。
クライアントとのストーリーも充実してきた。
これからどこに向かおうか…
僕が今一番やりたいことは、スマサガ不動産でいっしょに住まい探しをしたクライアントが、もっと豊かで自分らしい人生を創造するためのサポートだ。
そして、中古マンションをリノベーションすることで高められた住まいの価値が、業界側だけではなく、ユーザー側にもしっかり還元される社会にスライドしていくような流れをつくることが、これからスマサガ不動産の使命になると考えている。
そのためには、業界側の改革だけでは不十分で、ユーザー側の不動産や住むことへの知識や意識の底上げが必須になる。革命には同志が必要だからだ。例えば、クライアント同士の情報交換やノウハウの共有を促進する活動も必要になるだろうし、不動産の知識提供、物件の維持管理や資産の運用についてのセミナーを積極的に行なったりもしたい。
でも、とにかく一番重要になることは何かっていうと、誰もが手本にしたくなるセンパイの事例を今以上にたくさんつくることだろうな～と、やっぱり思う。
自分らしく自由なライフスタイルを構築する方法、経済的に豊かになりながら住まいを育てていく方法、20代だからこそ取り組むべき身軽で価値を維持し続けられる物件購入の貴重な初体験、30代からの成熟期をたくましく生きていくための足し算と引き算のコンセプトを持った住まい探しのテクニック、大人のための個性と美学を感じるインテリアの楽しみ方、等々、、
これからの激しく変化することが予想される時代を生き抜くために必須になるリノベーションのスタイルを、クライアントといっしょに追求しながら、それが次世代がマネをしたくなる事例として広まっていくなら最高だ。
幸福な日本の未来に向けた住まい探し革命、、その最も核心の部分をつくり続けていきたい。
 |
 |
