みなさん、不動産会社にだまされちゃだめです!
情報に踊らされる、情報弱者にはならないでくださいね!
コラムを読む住まいを探すとき、多くの人が「本当に良い物件が見つからない」「結局、新築を選ぶしかないのか......?」と感じています。不動産ポータルサイトを見ても、似たような物件ばかり。新築は高すぎるし、中古はどれを選んでいいのか分からないーー
そんな迷いの中で、本当に価値のある選択肢が見えづらくなっているのが現状です。
私たちスマサガ不動産は、そんな状況を変えたいと考えています。「中古xリノベーション」という新しい選択肢を武器に、すべての人が自由に住まいを選べる時代をつくる。それが、スマサガ不動産の理念です。
住まいの購入は、単なる消費ではなく「資産形成」です。しかし、住宅市場では、デベロッパーの販売戦路や不透明な情報操作が優先され、『中古✕リノベーション」という選択肢のメリットが、十分に活かされていません。
スマサガ不動産は、住まい探しを通じて、人生が本当に自分のものだと感じられるきっかけを提供したい。
だからこそ、設計事務所X不動産会社 という新しいスタイルで、「住まい探しのアート(自己実現とロジック(資産形成)」を融合させる革命をサポートしたいと考えています。
これまでの不動産業界では、情報は一部の業者の手の中にあり、購入希望者が本当に知るべきことは伝えられていませんでした。スマサガ不動産は、情報の透明性を高め、ユーザーが主体的に選択できる新しい市場をつくります。それが「リノベーション革命」です。
住まいの購入が単なる消費活動ではなく、本当の意味での資産形成につながるーー そんな選択肢を、私たちはあなたと一緒に育てていきます。
この流れを加速させるためには、「リノベーションを単なる手段ではなく、文化にすること」が必要です。中古市場を活性化し、価値あるストックを活用してリノベーションするという考え方が、もっと楽しく、当たり前になる社会を目指したい。
それが、スマサガ不動産のミッションです。
「住まい」とはただの場所ではありません。それは自分らしく生きるためのステージであり、自分の生き方が体現された空間です。
スマサガ不動産でリノベーションしたクライアントの家を訪れると、その輝きがはっきりと感じられます。「今ここに生きている」という実感があるのです。これは、住まいが人に与える深い喜びであり、心の奥底から感じられる感動です。
僕たちは、そんな感動をもっと多くの人に届けたいと考えています。自分らしさを反映した住まいは、丁寧な打ち合わせとデザインプロセスの中で生まれます。これは単なる機能的な空間を超え、個人の生き方をサポートする珠玉の住まいです。
そして、住まいと共に成⻑し、いっしょに進化していく、それが、僕たちが目指す理想のリノベーションです。
2000年代前半、東京で設計事務所を営んでいた僕は、個人の生き方が多様化し、経済的な不安が高まっていく時代において、自分の生き様を体現した資産としても安心できる住まいが必要になると感じていました。
その頃までの日本の住まいの価値観は「新築こそが正解」というものでした。どんなに経済的に厳しくても、多くの人が新築を選ぶ傾向がありました。予算が足りなくて立地のこだわりを妥協することになったとしても、お仕着せの空間に自分の暮らしや趣味を合わせて我慢するとしても、それが「常識」だったのです。
しかし、経済が不安定な中で、新築を買うことがリーズナブルな選択肢ではなくなり、スペック至上主義に陥っていた新築では得られない、本質的な住まいの価値を求める声が高まりつつありました。
新築ではないからこそ、自分の価値観に合った住まいをリーズナブルにつくることができる。その方法として、リノベーションという考え方に着目しました。
ヨーロッパやアメリカでは、リノベーションが街や建物の価値を再生する手段として根付いており、ユーザーに利益をもたらしています。この文化を日本にも取り入れ、住まいが消費されるものではなく、価値を維持し続ける資産として考えられるべきだと感じたのです。
リノベーションは単なるリフォームではなく、ユーザーが自分らしい暮らしを手に入れるための強力な武器です。そのメリットは、単に自分らしく暮らせるというだけではなく、住まいを資産として持つことで、経済の状況に左右されることのない安心感がもたらされます。 新築に頼らず、既存の建物を活かして価値を再生するこのアプローチこそ、次世代の住まいづくりに必要な考え方です。
日本でも、このようなリノベーションの考え方を取り入れることで、住まいがただの「消費」ではなく、⻑く価値を持ち続ける「資産」として認識されるようになるべきだと考えました。
これからの時代、ユーザーは自らの考えで住まいをつくり上げ、ユーザー主導の市場と住環境を実現していくべきです。リノベーションはそのための最初の一歩です。
リノベーションの概念が正しく広がれば、より多くの人が自分らしい住まいを手に入れ、街や社会全体が豊かになっていくでしょう。僕は、リノベーションを通じて、そんな未来を創り出すお手伝いをしたいと考えました。これこそが、2000年代前半の東京で感じた、新たな住まいのあり方への決意です。
2001年。僕たちのスタート地点は、光がまったく届かない30m²の地下室ワンルームでした。場所は中野、徒歩15分の自宅兼事務所。そこにベッドを置く余裕もなく、ソファーに布団を敷いて寝る生活。そんな空間で、リノベーションへの夢を抱きました。
当時はまだ個人の設計事務所として活動をしていて、不動産業はやっていなかったので、不動産会社や個人の賃貸オーナーさんに、リノベのアイデアをコンペのように提案し続けたのですが、依頼される仕事は下請けのようなリフォーム仕事になることがほとんど。
施工に関しては何人かの社員を雇ってお願いしていたのですが、打ち合わせから設計デザイン、事務、経理、営業、チラシ作りまで、すべてをほぼ一人でこなす毎日。睡眠時間を削って働いても、リノベーションという理想は遠く、ただ生活のために仕事を回しているだけの日々が続いていました。
2004年に法人化しても、気持ちはどんどんすり減っていくばかり。「オレはデザインをや りたいんだ!」「リノベーションを広めるんだ!」そんな思いはまだ心にあったけど、現実はただ入出金を繰り返す毎日。生活に追われ、やりたいことがどんどん遠のいていく焦りと不安に、どうにかして気持ちを失わないように必死でした。
そんな時、事件が起きました。ある日、5人いた社員が一⻫に辞めてしまったんです。「城戶さんはアーティストみたいなことばかり言ってますが、俺たちはもっと安定が欲しいんです。」と言い残して。それはショックでしたが、同時に目が覚める瞬間でもありました。
辞めていった社員が残した仕事をなんとか形にして引き渡すために、3ヶ月間はほとんど寝ずに作業を片付け、その後、自分にこう誓ったんです。
『もう、やるしかない...』と。
2007年、僕はついに地下室から抜け出しました。世田谷区北沢に移転し、今までの仕事を切り捨て、心から面白いと思える仕事、リノベーションとデザインの仕事だけに集中することに決めたんです。
家賃は3倍になったが、地上に出た瞬間、視界が一気に広がり、光が差し込んだ。まるで新しい未来が見えたようでした。
事務所を世田谷に移転し、新しい挑戦を始めた頃から、念願だった本格的なリノベーションの仕事が増え始めました。しかし、その一方で新たな問題が浮上してきました。
リノベーションのプロセスで、僕たち建築設計事務所が主に担当するのはインテリアデザインや建物の構造チェックといったハード面です。しかし、中古物件の流通には不動産業者が関わることが多く、その結果、クライアントとの接点がどうしても彼らに偏ってしまうのです。
彼らは、ローンの上限まで物件価格を設定したがるので、やりたかった空間づくりが思うようにできないことを後から理解したクライアントさんの落胆を、何度か目にすることがありました。
また僕が目指していたリノベーションは、単なる見栄えの良さや表面的なリフォームではなく、物件の価値を再生し、資産価値を高めることでした。しかし、当時関わっていた不動産業者たちは、中古物件の表面の見た目を良くすることだけにこだわっており、リノベーションの本質を理解していないように見えました。
僕はそれに強い違和感を覚え、クライアントと共にリノベーションのスキームを作り上げるところから関わらなければ、理想に到達することはできないと考えるようになりました。
その時、運命的な出会いがありました。スマサガ不動産の不動産コンサルタントである久保田との出会いです。彼女は当初、インテリアコーディネーターとして入社しましたが、不動産業界での経験と資格を持っており、建築と不動産の融合に大きな可能性を感じていました。
彼女も、新築マンション販売の現場で、ユーザーを情報弱者として扱う営業手法に疑問を抱いており、リノベーションを通じてクライアントの側に立つことに社会的な意義を感じていたのです。
この出会いが、スマサガ不動産にとって大きな転機となり、設計事務所と不動産会社を融合させることで、クライアントにワンストップのリノベーションサービスを提供できる体制が整いました。
そんな中、2008年にスマサガ不動産の初期WEBサイトをリリースしました。実際、WEBデザイン素人の僕が手作りしたものだったので、「怪しい」と評されることもありましたが、 リノベーションの理念はしっかり伝わっていたようです。おかげで、リリース直後から多くの問い合わせが寄せられるようになりました。
当時のクライアントからは、「あのWEBサイト、怪しかったけど好きだった」と言われることもあり、僕たちの熱意が確かに伝わっていたことを感じます。
もちろん、簡単な道のりではありませんでした。時代はまだリノベーション黎明期。当時の銀行は、リノベーションを含めたローンを提供していなかったため、銀行との交渉や売主さんとのやり取りに多くの時間を費やしました。また、クライアントの家族や友人が中古物件購入に対して真剣に反対されることも、今の時代より圧倒的に多く、その都度、僕たちの考えを丁寧に説明する必要がありました。
それでも、少しずつ時代が追いつき、リノベーションのワンストップサービスが時代のニーズに合致していることが証明されていったのです。
スマサガ不動産のWEBサイトを立ち上げたとき、周りの不動産会社は口を揃えてこう言いました。「物件情報を載せてないなんて、これじゃ問い合わせなんかあるわけないよ」と。
不動産業界では、物件情報を「未公開物件」や「宝石物件」として、いかにも特別な情報であるかのように見せることが、問い合わせを得るための最強の手段とされています。しかし、私たちはそれに疑問を感じていました。情報に希少性があるからといって、それが良い情報かどうかは全く別の問題です。私たちが求めているのは、見せかけだけの損得勘定に反応して問い合わせしてくるお客さんではありません。
私たちがWEBサイトに物件情報を載せない理由は、クライアントとの関係性に焦点を当てたいからです。物件情報に意識を引っ張られるのではなく、私たちの理念に共感してくれる人とだけ、仕事をしたいのです。私たちは、クライアントとの対話を通じて本当に大切な条件を引き出し、理想の住まいを共に見つけていくプロセスを大切にしています。
このアプローチにより、クライアントとの関係は単なるビジネスを超えて、人生における大切なパートナーシップへと進化していきます。だからこそ、私たちは業界の常識をひっくり返し、物件情報ではなく、人間関係を重視する姿勢を貫いています。
2011年にリリースされたWEBサイトの第二弾を経て、2018年には渋谷区神宮前に事務所を移転し、スタッフ体制も充実しました。
これから私たちが目指すのは、クライアントが豊かで自分らしい人生を築くためのサポート体制をより一層に強化することです。そして、中古マンションのリノベーションによって高まった住まいの価値が、業界だけでなく、ユーザーにも直接的に還元される社会づくりに貢献することです。
業界の改革だけでなく、ユーザー自身が住まいや不動産に対する知識を深めることも重要です。私たちはクライアント同士の情報交換やセミナーを通じて、ユーザーが主役になる新しい不動産市場をつくっていきたいと考えています。
リノベーションを通じて、クライアントと共に新しい住まいの価値を追求し、その流れが次世代にも広まっていく。そして、クライアントと共に進化し続け、未来の住まい探しのスタンダードを築いていきます。
そんなスマサガ不動産と、これからの住まいについて考えてみませんか?